帯状疱疹ワクチン

2021/12/04
最近テレビCMもやっており当院への帯状疱疹ワクチンのお問い合わせもあるために今回は帯状疱疹ワクチンについての話です。

☆帯状疱疹とは☆
帯状疱疹は多くの人が子供のときに感染する水ぼうそうのウイルス(HHV-3:VZV)が原因で起こります。水ぼうそうが治ったあともウイルスは体内に潜伏し日本人成人の90%以上は原因となるウイルスが体内の脊髄後根神経節に潜伏しています。

☆原因☆
加齢などによる免疫力の低下が発症の原因となります。それ以外としては疲労やストレス、糖尿病、がんなども原因となります。特に50歳代から発症率が高くなり80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症すると言われております。

☆症状と後遺症☆
発症するとウイルスが潜伏していた神経支配領域に疼痛と水疱を形成します。
後遺症としては帯状疱疹後神経痛がありこの疼痛を完全に取り除くのは難しく治療は長期にかかります。

帯状疱疹後神経痛の代表的な症状は、“持続的に焼けるような痛みがある”、“一定の時間で刺すような痛みを繰り返す”といったものです。ほかにも、ひりひり、チカチカ、ズキズキ、締めつけられる、電気が走る、と表現されるような痛みを感じることがあります。感覚が鈍くなる状態(感覚鈍麻)や、触れるだけで痛みを感じる状態(アロディニア)もよく見られます。

☆治療☆
帯状疱疹の治療としては抗ウイルス薬を使用していきます。
帯状疱疹後神経痛に対しては神経障害性疼痛薬などの内服薬を中心に疼痛神経部位の神経ブロックも有用です。

☆予防☆
予防としては帯状疱疹ワクチンがあります。
現在ワクチンとしては生ワクチン、不活化ワクチンの2種類あり下の表にの通りです。

どちらのワクチンも発症を100%抑えるものではありません。 
乾燥弱毒生水痘ワクチン シングリックス
分類 生ワクチン 不活化ワクチン
接種経路 皮下注射 筋肉注射
接種回数 1回 2回
効果・効能 ・水痘の予防
・50歳以上の者に対する
・帯状疱疹の予防
・年齢の縛りなし
・帯状疱疹の予防
予防効果 ・帯状疱疹発生率51.3%低下
・帯状疱疹後神経痛66.5%低下
・帯状疱疹重症度61.1%低下
・効果は5年程度
・帯状疱疹発生率89.9~97.2%低下
・帯状疱疹後神経痛88.8%低下

・効果は9年以上
副反応 注射部の疼痛・熱感 注射部の疼痛・熱感
筋疲労・倦怠感・頭痛
その他 ・水痘予防で小児定期接種でも使用
・他ワクチン摂取は27日以上空ける
・免疫が低下している方でも投与可能
・他ワクチン接種は6日以上空ける
費用(1回あたり) 9900円 22000円

☆余談☆
水ぼうそう、帯状疱疹の原因となるウイルスは学名HHV-3 (Human Herpes Virus)、一般名はVZV (Varicella-Zoster Virus)です。HHVは1~8まであります。
学名 一般名 疾患
HHV-1 HSV-1 (Herpes Simplex Virus-1)  口唇ヘルペス、脳炎
HHV-2 HSV-2 (Herpes Simplex Virus-2) 性器ヘルペス、髄膜炎
HHV-3 VZV (Varicella-Zoster Virus)  水痘、帯状疱疹
HHV-4 EBV (Epstein Barr Virus)  伝染性単核症、Burkittリンパ腫
HHV-5 CMV (Cytomegalovirus)  巨細胞封入体症、CMV肺炎
HHV-6 突発性発疹
HHV-7 突発性発疹
HHV-8 カポジ肉腫

当クリニックでは帯状疱疹ワクチン以外にも肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンなど各種ワクチン接種を行っております。

全て予約制になり予約を受けてからワクチンを取り寄せますのでワクチン接種希望の方は一度窓口までご連絡ください。